最近、映画やドラマで目にする機会が増えている若手女優・白石聖(しらいし せい)さん。
透明感のあるルックスと柔らかい雰囲気で”清楚系女優”というイメージが強い一方で、実は多彩で幅広い役柄を見事に演じ分ける演技派でもあります。
この記事では、白石聖さんがこれまで演じてきた役柄の幅と演技力に着目し、清楚系ヒロインから、世間をあっと言わせた「悪女」役、そして近年見せる新たな一面まで、具体的な作品名を挙げながら、彼女がどのように表現力を広げてきたのかを詳しく解説、紹介していきます。
白石聖の女優人生は清楚系ヒロインから始まった
白石聖さんのブレイクのきっかけは、清楚で優しい印象の役柄でした。
特に代表的なのが、ドラマ『I”s(アイズ)』でのヒロイン・葦月伊織役です。
原作は桂正和さんによる人気漫画で、難しい思春期の恋愛模様を繊細に描いた作品です。
伊織は純粋で一途な女子高生で、白石さんはその透明感と清楚な雰囲気から、まさに”漫画から飛び出してきたような”ヒロインと話題になりました。
この役を通じて、”清楚系女優”というイメージが一気に広がりました。
また、ドラマ『だから私は推しました』(2019年)では、地下アイドルをプロデュースする主人公の葛藤を描く中で、その物語のキーパーソンとなる地下アイドル「サニーサイドアップ」のメンバーを演じました。
アイドルとしてのキラキラした部分だけでなく、夢を追いかける若者の等身大の姿、時には抱える葛藤や苦悩も繊細に演じ、視聴者の共感を呼びました。
また、NHKの『Missデビル』や『絶対正義』でも、真面目で健気な女性役が多く、観る人に安心感を与える存在として認識されていきます。
さらに、CMでの活躍も彼女の清楚なイメージを確立する上で大きな役割を果たしたとも言えます。
午後の紅茶や化粧品などのCMで、爽やかで清らかなイメージを印象づけ、幅広い層からの支持を得、白石聖さんは「清楚で可愛らしい女優」というイメージが定着したように思います。
悪女から個性派まで幅広い役柄への挑戦
白石聖さんの演技の幅広さは、その演技を見ればすぐに気づきます。
彼女がこれまでに演じてきた「清楚系」のイメージを大きく覆す役柄も様々演じ、まさにカメレオン女優とも言われる存在になりました。
見る人に強烈なインパクトを与えた「悪女」役や、一癖も二癖もある個性的なキャラクターたちを紹介していくと、その象徴的な例が、2020年のドラマ『恐怖新聞』での主演・小野田詩弦役です。
詩弦は、ある日突然”未来の死を予告する新聞”を受け取る女子大生でした。
恐怖や狂気に巻き込まれ、人生を狂わされていく姿を、表情や細やかな感情表現でリアルに演じきり、”ホラーでも映える演技派”という新たな評価を獲得しました。
特に、メイクや表情によって見せる「顔色の変化」は、彼女の演技力の高さを示すものとして高く評価されました。
また、2022年のドラマ『彼女、お借りします』では、少し小悪魔的な雰囲気を持つ八重森みに役を演じ、可愛らしさと計算高さが共存するキャラクター像を見事に表現しました。
そして、近年特に注目されたのが、ドラマ『フェルマーの料理』(2023年)で演じた魚見亜由役です。
この役は、天才数学者であり料理人の主人公が働くフレンチレストランの店長という役どころでした。
一見するとクールで感情を表に出さない人物でありながら、店への強い情熱や、部下への深い愛情を秘めているという、非常に感情的に複雑なキャラクターを演じていました。
白石聖さんは、セリフの抑揚や視線、そしてわずかな表情の変化だけで、亜由の内面に秘められた感情を上手く表現。
特に、料理に対する厳しさや、プロとしてのプライドを表現する場面では、これまでの清楚なイメージを完全に払拭し、力強い女性像を見せてくれました。
この役柄を通じて、白石さんは「クールビューティー」という、新たな魅力を開花させて、女優としての表現の幅をさらに広げたと思われます。
その他、WOWOWのオリジナルドラマや配信系の短編映画では、どこかミステリアスで影のある役柄を演じることも多く、その演技の幅広さが際立っていますね。
白石聖が持つ表現力の強みとは
白石聖さんの演技の幅広さを振り返ると、彼女の魅力は単なる見た目の可愛さや美しさだけでなく、どんな役柄にも全力で挑む姿勢と、細部まで考え抜かれた役作りにあることがわかります。
清楚系女子、コメディエンヌ、悪女と、一見相反するキャラクターをも自然に演じ分ける演技力が静かな表情の動きだけでも見ている側には確かに伝わり、そのギャップで楽しませてくれます。
表情を大げさに動かさずとも、目線や間の取り方だけで心情を読み取らせる技術は、年齢に対して非常に成熟していることも明らかです。
見ている側に、共感や余韻を残す演技が出来る白石さんは、今後シリアスなドラマからラブストーリー、サスペンスまで幅広い作品で重宝されること間違いなしです。
白石聖の役柄幅まとめ|清楚系から悪女まで演じ分ける演技力のまとめ
白石聖さんは、デビュー当初の清楚系ヒロインから、近年ではホラー・サスペンス・恋愛ドラマでの個性派役まで演じることのできる、まさに演技の幅が広い女優です。
可憐な少女から、見る者を釘付けにする悪女、そして強い意志を持つ女性まで、彼女は役柄ごとに異なる顔を見せ、私たちをたくさん驚かせ、楽しませてきました。
見た目のイメージを良い意味で裏切る、ギャップのある演技で女優としての可能性をこれからも広げ、羽ばたいていって欲しいと思います。
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